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ふるさとのかたりべ
岡部 定一郎

万葉の歌、事始め、ゆかりの大地であるここ大宰府は、私たちが日常使う「國語表記」の心の思うがままを、五・七調に口誦し歌う創作文体をもって「大和王朝」政権の基盤を築きました。天智天皇や第の次帝天武天皇や壬申の乱(672)や斉明~持統女帝等々、大宰府政庁の初期の頃に国を守る防人たちの望郷の歌を詠み交わし始まる、日本最古の歌集です。
 当時の時代背景、百三十年間余りの長い歳月に詠まれた和歌集を四期に分けた萬葉集は、第一期 開花期(~670年)、第二期 確立期(~710年)、第三期 最盛期(~730年)、第四期 衰退期(~760年)。大伴家持時代から下火となっていきます。その間の全20巻、約4500種は大伴家持一族が集め編纂したもので、大宰府周辺に詠まれたものは第三期の時代に多くあります。後年では人々に、ふるさと大宰府を詠んだ万葉人のゆかりを偲び、詠まれた歌碑を可能なかぎり建立し、一方「歌かるた」として毎正月頃に詠み遊びして楽しまれています。
 現在では「太宰府市民遺産」として位置づけられ、大宰府万葉会の皆様により護り繋がっています。

 

岡部定一郎氏プロフィール/ふるさとのかたりべとして活躍中。郷土史研究家、博多古謡那能津会会長、博多仁和加振興会会長、福岡県民文化祭企画委員などをつとめる。福岡の文化、芸能に精通。様々な経験と豊富な知識を活かして文化振興に協力している。全日本かるた協会八段。